凍結卵子で出産、健康女性初

将来の出産に備えて、独身だった41歳の時に、自分の卵子を凍結保存した大阪府内の女性が昨年、その卵子を使って、女児を出産したことが分かりました。
がん治療など医学的な理由があって、卵子を凍結し、妊娠・出産した事例はあるものの、仕事などといった社会的な理由を背景にしたケースが確認されたのは初めてのこととなります。
近年、晩婚化が進み、高齢になってからの出産や卵子の老化による不妊症への関心が高まる一方、日本産科婦人科学会は健康な女性が社会的理由から実施する卵子凍結を「推奨しない」としています。
今回、女児を出産したこの女性は、30代後半から、大阪市内の2カ所のクリニックで計十数個の卵子を凍結保存しました。
30代後半、仕事が忙しく、結婚の予定はありませんでした。ですが、どうしても自分の子どもがほしくて、自然妊娠を待つような悠長なことはできないと考えた結果だと言います。
その後、女性は、今の夫と出会い、2年前に結婚しました。
夫の理解も得られて、すぐに卵子を解凍し、精子を注入する体外受精を実施しました。そして、昨年初夏に女児が生まれました。
卵子は壊れやすく、凍結保存は困難だったものの、1990年代後半に技術が改良され普及し始めました。
晩婚、高齢出産、不妊症、少子化など、様々な問題のある近年。この女性の勇気ある行動が大きな一歩となることは間違いないでしょう。