ハチにICチップ背負わせ追跡

ミツバチをはじめとする植物の授粉を手伝う昆虫は、世界の食料生産において重要な役割を担っているが、そんなハチたちに、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の研究チームは新たな荷を負わせることにしたようだ。それは約2.5ミリ角の小さなセンサー。背中に貼り付けてミツバチの移動を追跡することで、環境からのストレスに彼らがどう反応しているかを調べようというわけだ。
使われているのはICタグの技術。センサーを背負ったハチがデータ受信機の前を通るとその記録が残るという仕組みだ。ハチは一定のパターンに従って行動する生き物だ。そこで通常と異なる行動をチェックしてストレス要因を割り出し、ハチを救う術を見つけたいというのが同機構の狙いだという。
「小さなセンサーを使うことで、病気や農薬、大気汚染、水質汚染、エサや極端な天候といったストレス要素がハチの移動や授粉能力に与える影響を分析できる」と同機構は説明する。
近年、世界各国で群れのミツバチが大量にいなくなる「蜂群崩壊症候群(CCD)」が問題となっており、最も深刻な状況にあるのが米国だという。
蜂群崩壊症候群を引き起こす要因としては、ダニや農薬、病気、生息地の減少、電磁波にアルミニウム汚染などさまざまな候補が挙げられているものの、まだはっきりした原因はわかっていないという。
今回の追跡でハチの死亡原因が特定でき、何か対策をとることができればいいのだが。